atusi について

三重県四日市市で小さな木工所を営んでいます。

確定申告

日付も変わる頃になって、ようやく確定申告の書類が出来ました。私は、住民番号とかいう物を見もせずに破いて捨ててしまったので、e-taxとか言うシステムは利用できません。それでも、国税のページから入力して提出書類の計算と印刷ができるので便利になりました。入力環境は例によってWindowsとMacにのみ保証されていますが、私のようなLinuxとfirefoxという超マイナーなOSとブラウザでも問題なく出来ます。それに、これが始まった頃よりも随分動作も軽くなりました。

さて、毎年この季節、このわずらわしい作業をしていつも思うのですが、50代のいいオッサンの一年間の収支がこんなものかという寂寥感のようなものはやはり感じます。まあ、それは私と同じような境遇で仕事をしている人たちは多かれ少なかれ同じような事を感じているだろうし、だからといってサラリーマンに戻りたいとは全く思わないのも同じでしょう。

3回めの3.11が過ぎてしまいました。それでも毎年この日の式典はテレビで見るようにしています。ことしも3人の遺族の方の切々たる言葉に頭を垂れるよりありません。

展示会の期間中に天神橋筋商店街を、天六から大川まで縦断したのですが、途中の天牛書店で買った2冊。いずれも装丁に惹かれました。簡素でも美しい装丁の本は、すべからく良い本です、誰がなんと言おうと。ちなみに、良寛歌集は680円、松田解子全詩集は1,000円でした。こうした古本屋めぐりは、残念ながら都会ならではの楽しみのひとつです。

天神橋筋商店街の天牛で買った2冊

天神橋筋商店街の天牛で買った2冊

今度は岸和田

先週の展示会が終わり、少し疲れが残っていて、今週初めの雪など不規則な天候で風邪をひいてしまいました。それにいよいよ花粉症がひどくなり、確定申告もあって今週はへたり気味です。そんな中で、今日は(←アップの段階では昨日になってしまいました)岸和田に行ってきました。私の苗字と同じ材木屋さんの製材の勉強会と市があったからです。勉強会の方は、まあどうでも良かったのですが、去年買って、そのまま預かってもらっているクリを、いい加減引き取らなくてはなりません。それと、来年早々に始まる店舗の仕事で、あるまとまった量の什器の材料をそろそろ決めなくてはなりません。

岸和田・服部商店での製材の勉強会。挽いたばかりの道産タモ。

岸和田・服部商店での製材の勉強会。挽いたばかりの道産タモ。

去年買ったクリはいい材でした。買っておいて良かったです。1本の丸太から、400上(幅・400ミリ以上)の板目の板が2枚、300上が3枚、あとは柾目で挽いてあります。しかもすべて耳断ちです。これなら、幅広の板目を中心にして外側に柾目材を接いで、長さ1800・幅800〜900程度の上品な天板が最低でも4枚は取れそうです。これまで、10余年購入してきたクリ材は、すべてダラ挽きと呼ばれる丸太を端から板目で挽いたものでした。しかも最近は通直な材は少なく1800程度の幅の材を取ろうとすると、寸検値の半分程度しか取れません。岩手とか青森からのクリは、そうしたものだとなかば諦めていましたが、そうではなかったのかなと今さら思います。単価は、これまで買ってきたもののちょうど倍ほどしますが、歩留まりとか木取りの手間を考えると納得、というかお得感すらあります。以前のように数をこなしてナンボのような仕事は出来なくなってきた、というかもうやめようと思っているので、材料もより慎重に良い物を選ばねばと思います。


さて、岸和田から寄り道もせず、直で戻ってそのまま材木(クリに加えて小口売りのあったアルダーを少し買った)を降ろしました。その頃には鼻水が止まらず、くしゃみ3連発状態でした。まだ日もあったのですが、かわいそうだけどタローの夕方の散歩をパスして、卵酒に湯豆腐と小女子に大根をおろしたものをサッと食らって床につきました。おかげで変な時間に目が覚めてしまいましたが、体は随分楽になりました。学生時代に寮母さんに作ってもらって以来、インフルエンザなど深刻なものでない限り、私には風邪には卵酒を飲んで早々と床につくのが効果があるようです。

天満周辺を散歩してきました

今回の展示会では、期間中に大阪を3往復し、その間1泊しました。年齢からしてもかなりキツイ日程でしたが、それでも合間を見つけて当番以外の時間とか前後の時間を利用して付近を散歩してきました。

毛馬第一閘門

毛馬第一閘門

会場隣のタバコ屋

会場隣のタバコ屋

JR天満駅前

JR天満駅前

 

フジハラビル

フジハラビル

 

 

最近、あるタブレット端末を買ったのですが、それにあるソフト(アプリとか呼ばれている)を入れて、タブレットのGPS機能を使って散歩のコースを辿ってみました。

3月7日午前の散歩コース、5.8キロ 1時間59分

3月7日午前の散歩コース、5.8キロ 1時間59分

3月7日夕

3月7日夕、3.2キロ 60分

3月8日朝

3月8日朝、2.8キロ 50分

このタブレット(Nexus7)のことは、また記事をあらためます。

 

第12回木のある暮らし展無事終了しました

第12回木のある暮らし展終了しました。古くからのお付き合い頂いているお客さん、新しいお客さん、通りすがりの人、今回もいろいろお話させていただいてありがとうございます。ともすれば一人よがりになりがちな私達個人営業の木工屋にとって、こうした機会は本当に貴重なものです。久しぶりにお会いして、その間に罹った病気のことなどうかがって、私も云々となるのは、年相応ということでしょう。

週末はたくさん親子連れで来場していただきました

週末はたくさん親子連れで来場していただきました

今回の私の展示で、比較的評判の良かったというか話題にしてもらったのは、スケルトンスリーズの机とスツールでした。以前からこれに類したものは作っていたのですが、セットで並べることにより、注目してもらったのかもしれません。名古屋のお客さんよりも良い印象を持っていただいたようです。このあたり、関西の進取の気風というか、新しいものすき、おもろいもん好きというか、そうした雰囲気を確かに感じます。関西は、私が学生時代から長く暮らし、木工を学び修行した地です。これからも様々なつながりを大切にしていきたいと思います。

ワークショップ。お父さんは大工さんでした

ワークショップ。お父さんは大工さんでした

 

 

第12回木のある暮らし展開催中

第12回木のある暮らし展、昨日7日と本日8日在廊しておりました。

ずっと以前からのお客さんや、お付き合い頂いている方たちに来ていただいてありがたいことです。段取りすべてをお任せして、こうした場を毎年提供して下さっているまどりのスタッフの皆さんにも感謝しております。

まどりのスタッフの皆さん

まどりのスタッフの皆さん

ワークショップは、準備も含めてけっこうたいへんなんですが、参加される皆さんの真剣さと出来上がった時の満足そうな様子を拝見すると、やはり続けなくてはと思います。なにより、実際に木に触って自分で加工してみるということが、木製品というものに対する理解を広げる意味で大切だし、鉋かけなども実際にやっていただくと、そうした作業を大切にした仕事の意味を分かっていただけるのではないかと思っています。

work_shop1

親子で参加

 

work_shop2

鉋かけ

 

work_shop3

完成した作品とご一緒に

 

明日が最終日になります。

平面バッフルスピーカーを鳴らしています

第12回木のある暮らし展が本日より始まりました。昨日、搬入に行ってまいりました。

展示会場の平面バッフルスピーカーシステム

展示会場の平面バッフルスピーカーシステム。バッフルは、クリの無垢板ですが、よく焼けていい感じです。間のラックもクリですが随分焼け方が違います。

今回は、何年かぶりに平面バッフルスピーカーシステムを展示しました。もちろん、実際に聞いていただくことも出来ます。着けてあるスピーカーユニットは、パイオニア PAX-12A、なんと1952年発売のパイオニアの初代同軸ユニットです。中古市場はもちろん、ネットオークションでもほとんど見かけない60年以上も前のこのスピーカーの音が私は大好きで、これで古いスピーカーあさり(ジャンク!フルレンジ・スピーカーユニットの楽しみ)をやめてしまいました。もう7〜8年は、ずっとこのスピーカーで音楽を聞いています。

ナラ・テーブルとアームチェア

ナラ・テーブルとアームチェア

前に、私の作ったゆったり座ることの出来る椅子とテーブルも用意してあります。ナラの一枚板に拭漆をかけてあります。お好きなディスクを持ち込んで楽しんで下さい。在廊のスタッフには伝えておきますが、ろくたるのブログに書いてあったとおっしゃってもらえば結構です。アンプも、これもアクセスの多い300Bシングル・モノラルパワーアンプを聞いていただこうと梱包までしていたのですが、昨日の搬入のあわただしさの中で、持ち込むのを忘れていました。最終日・9日(日)の朝には持って行こうと考えています。

ひさしぶりにアームチェアを組みました

明後日、4日(火)から第12回木のある暮らし展が始まります。明日は出展者の搬入日です。

アームチェアの組み立て

アームチェアの組み立て

今回、私の仕事の中では数少ない定番であるアームチェアをウォールナット、クリでそれぞれ組み立てました。パーツの木取りはまとめてしてありますし、外注の牛革を貼った座も余分があります。それでも、南京鉋や様々な小鉋を使って削り、組んでからも切り出しや刳り小刀などで持ち出しと言われる接合部分を削りださなくてはなりません。それが終わると、私の嫌いなサンディングをひたすら行います。

切り出し小刀でアームと後脚の接合部を削りだす

切り出し小刀でアームと後脚の接合部を削りだす

どうでしょう、この椅子は10余年の間に、100脚は作ったでしょうか?店舗用にまとめて作った分もありますので50は確実に超えています。しかし、やたらと手がかかるため、この2、3年は展示会用にも作ってきませんでした。でも、あたらしい椅子の構想のためにも色々考えながら作っていきたいと思っています。

明後日からの展示にお時間の許す方は、ぜひいらして下さい。

木のある暮らし展の在廊予定とワークショップ

8日のワークショップで作る鍋敷き

8日のワークショップで作る鍋敷き

第12回 木のある暮らし展 の在廊日は、今の所7日午後と8日(土)・9日(日)の予定です。8日は11時から私の担当するワークショップも行われます。昨秋の木の仕事展IN東海でも好評だった家具用高級材を使った鍋敷き作りをやります。一緒にstackの佐川瑞人さんの箸作りもあります。佐川さんは、私と一緒にこの展示会に12年連続で参加しているベテランですが、元ジャニ系という感じのイケメンです。その面でもお得感があります。私?私は残念ながら、ただのでかいオッサンです。

portrait

この絵は、別の展示会のプロフィール用に自分で描いたものです。少しは謙遜して3割引くらいのつもりで描いたのですが、その時の他の同業者連中に言わせると、そのものだそうです。初めての方、久しぶりの方、これで見つけて声をかけてくれると嬉しいです。