今回、東北に行ったのは
杉の端材(胴縁)を材料にしたフレキシブルな組み立て家具(什器)のキットというところでしょうか。
岩手県住田町の仮設住宅での説明と実演がメインの企画でした。そこに集まったのは中高年の女性が主でしたが、その反応はすばらしいものでした。私も一人のご婦人に相談を受けて、お住まいの仮設住宅にお邪魔して実際に棚を作っておきたいという場所を採寸して、その間口や奥行き、棚板の数などの一緒に考えました。この組手什がすばらしいなと思うのは、杉材の軽さとか切断などの加工性の良さもあって非常にフレキシブルで、様々な要求にこたえる事ができることです。それで、これを使えばこんな物が出来るのではと、それぞれの人の要求や積極性を引き出す。出来合いのものを差し出して、どうぞ使って下さいではなくて、こうした素材を提供できますし、それを使ってこうしたものも作れます。お手伝いはしますが、何をつくるかは皆さんで考えて下さい。会の渡辺径さんは、住民を前にその事を強調されていました。そのため配分や管理も住民のまかせるそのために地区のリーダーに、その事を理解してもらうように意を尽くしているようでした。