5月になるとあることを始めるため、モラトリアムも残りわずか。ニカワ、漆、ともうひとつやっているのは刳り物。刳り物のキモは刃物かなと考えています。サンドペーパーなどで安易に削ったりすると、冬目が立って凹凸が生じます。これにたとえば拭漆などを施すとこの凹凸が強調されて、だらしのない締りのない仕上がりになります。アマチュアの人の作品によくあります。
あと、下掘りだからと機械を使うと、私の場合は何かしら力のない勢いのようなものがない形になるような気がします。最初、すくい鑿で叩いて、四方反り鉋と彫刻刀で形を整えます。最後に大きめの四方反りの刃を抜いてスクレッパー代わりにして傷を消すように仕上げます。その上でサンドペーパーで木地を整えるようにします。
こういうことをやりだすと、私は際限なくダラダラと続けてしまうのですが、今は犬がいるおかげで歯止めになっています。