先日、実際に使われている建具の鏡板の透かし彫を見せてもらいました。サクラと杉でしたが、エッジが立ってすっきりした仕上がりでした。振り返って自分の桔梗のそれは、残念な仕上がりかなあと思って、あらためてチェックしました。まず大きさが全然違っていて、たとえば私の桔梗の花弁の境は、太い所でも1.5ミリほどしかありません。だからまあこれはこれでと納得しておきます。お施主さんは、別にフィルターをかけなくてもちゃんと桔梗に見えるとおっしゃって頂いていますしね。ただ、やはりもう少し上手になりたい。
ただ、このままではいかにも脆く実用的ではないので、神代タモで裏打ちしておきました。なぜ神代かというと、同じチェリーでは面白くないし、手持ちの材で色物というと、ローズ、黒檀、ブビンガ、ウォールナットなどになります。神代が、一番桔梗とイメージがあうような気がしたからです。