LPレコードの復活

昨晩の同窓会のせいか 少しセンチな気分になって今朝は森田童子のLPなどかけてみた。もちろん、私はリバイバルで森田童子を聞いた世代ではなく、このLPも30年以上も前のものだ。悪い環境と機械で聴き続けたせいで音が割れノイズもひどく、もうかけることもないだろうと思っていたが、雑巾がけクリーニングで復活した。昔、評論家の江川三郎さんか誰かが提唱していたもので、方法は簡単。良く絞った濡れタオルでLPの表面を音溝に沿ってゴシゴシ力一杯拭くだけです。力一杯というのがミソです。ほかのノウハウなどいっさいありません。軸受けと台のしっかりしたターンテーブルなら、その上でやるのが楽です。LPを今でもお持ちで、再生環境の残っている人は、騙されたと思って一度やってみてください。スクラッチノイズはもちろん少々の音飛びもなくなります。濁っていたような音は、鮮明に蘇ります。要するに、音溝がすり減り傷付いたと思い込んでいたものが、実は溝に大小のごみやらカビやらが付着していたに過ぎないのです。それは、ベルベットのような柔らかいもので撫でるだけでは取れないのです。

DENON DP6000

これをやって高校時代に買ったLPなども復活して、その再生環境も含めて処分するのをやめた。身の回りのものを減らすという50歳を過ぎたときに立てた方針に反するとも思うが、新たに増やすわけではないのでと、これも自分に言い訳している。実際にもうLPレコードなど買うこともないし、森田童子も一度聞いたらごちそうさまという感じだ。しばらくは、聞くこともあるまい。別に懐メロばかり聞いていたいとは思わないし、若い頃の思い出や感慨にばかり耽っていたいともまだ思わない。もっと知らない新しい歌をたくさん聞きたい。