日曜日は本当は仕事をするつもりが、朝の報道から混乱してそれどころではなかった。その件は今はどうしたって、10年前の事も含めて、汚い言葉を吐きそうでやめておく。石堂順子さんは本当に立派な人だ。その心情を慮れば、せめて西に向かって頭を垂れるよりない。
気を取り直して、今日は朝からなんとか仕事を再開。作っている棚の見込み側の鏡板を木取るために、別に保管してあるクリの幅広の材を表に出す。その過程で、幅300前後、長さ3000、厚み34と39ミリのナラの板を発掘。1〜2枚は残っていた筈と思っていたが9枚もあった。 何をやっているんだ、私。
そのナラの1枚の木端になにか付いている。よく見ると2匹のヤモリだ。ジッとしているから冬眠しているのか、と思ってデジカメがなかったので携帯で撮っているうちに起きだしたか転げ落ちるように逃げた。こいつら、夏はガラス戸にへばりついて蚊とか虫の類を食ってくれるし、なんとなく恐竜の末裔っぽい雰囲気もあって好きだなあ。カラスやイタチに食われないように、材木の間でも工房の中でも住処はいくらでも提供するけれど、でも、年末には仕事をしているとイタチが入ってきたぞ、ここにも。
ひとまずは、主な部材の木取りは終り。これにケヤキの観音扉が24枚入る間口1間、高さ7尺の棚が2台となる。框は、見付は柾目で揃えたいし、捻れや歪みが生じないようになるだけ通直な目の良い幅広の材から取っていくことにした。相応に時間もかかった。結果、手持ちのクリの良いものから、ざっと材積にして0.3立米ほども潰して、この五平の角材と薄板になった。もったいないとは、やはり思う。