朝日俳壇から

暫く更新をサボりました。さすがに仕事がたまってきて、季節の変わり目に弱った体力がもちません。パソコンの前にちゃんと座る前に、床についてしまう日が続きました。こうした折は、気軽な題材を上げて再開するのが良いか。


あの世では親を解かれよ紋白蝶

昨日の『朝日俳壇』に金子兜太選で掲載された澤田さんという人の句です。

おそらくは歌舞伎・人形浄瑠璃の演目『蝶の道行』を念頭に置いたものと思われます。私は、もうずいぶんと前になりますが、これを人形浄瑠璃で見ました(音楽・ディスク・オーディオ日記・『蝶の道行』)。いがみ合う親同士とその主家の因縁によって心中の道を選ぶ若い男女が、最期に死装束のような白い蝶の衣装となって舞い、倒れます。

まあ、そんな今で言う毒親の因縁云々ではなくても、親を看取ってある時間が過ぎると親を解かれよという言葉に反応してしまう人はいるのでしょう。もってまわった言い方をしました。句の作者の意図したものとは違うかもしれませんが、私は反応してしまいました。この秋で、丁度父親の7回忌、母親の3回忌となります。もう2枚の写真と実用品だけ残してあとの遺品は全部処分することにします。それに特に意思表示をしたわけでもなく、私も親の宗派の門徒会に入れられてしまっています。もうそれも、これを区切りで解かれても良いかと思っています。