水組という組手を使った仕事をしています

今やっている仕事では、水組という組手を使っています。下の画像は、去年試しに組んでみたものです。実は、この組手どうやって組むのか図録や写真で見ても分かりませんでした。それで試しにやってみたのです。水組の呼称は、組手を角を視線の中心に見ると漢字の「水」の字に見えるという所から来ているそうです。

サンプルで作った水組

サンプルで作った水組

水組を使って見ようと思ったのは、意匠的な面もあってのことですが、サンプルを作ってみて分かったのですが、強度という面でも優れた点があります。具体的には、通常のたとえば7枚組よりも建築で言う降伏ヒンジという側面で大きな利点があるように思いますが、それは別の機会にします。

ホゾの部分は、治具を作って丸鋸盤で切りましたが、後の作業はひたすら鑿などの道具を使った手作業になります。手作業と言っても鉋かけのように全身を使ったものではありません。それでも続けていると身体がほてってきます。一見、動かしているのは腕だけのように思えますが、実はよく言われる腰をいれた状態で全身の筋肉を適度に使っているのかもしれません。

刻み終えた水組の部材

刻み終えた水組の部材

ちなみに、この組手は下のように互いに45°の状態を保ったまま角からずらすように組んでいきます。まあ、実際にやってみないと分かりづらいと思います。

水組の組み方

水組の組み方