音声ブラウザホームページリーダー3.02で、自分のページを読み上げて、気になった点に、用語の読み方があります。たとえば、
は、とめかくしありくみ
なのですが、りゅういんありくみ
と読まれます。同じく、
はしょくうるし
に、面白いのは、
はすももちょうたんす
になります。こうした云わば専門用語は、目で文字を読む人には、読み方は分からなくても、意味する内容は把握出来るでしょう。音読の場合は、そうはいきません。
すももちょうたんす
なんて、可愛いからいいかとも思うのですが、音声だけだと、スモモ調タンス
で、スモモのように小さくカワイイ、またはスモモの様な色調のタンスという具合いになってしまいます。これは、やはり問題があります。(2005年8月15日)
以前は、横文字の単語を使う場合、日本語の表記をその後に付けていました。たとえば、Netscape(ネットスケイプ)、という形です。ただこれをすると音声ブラウザでは、同じ単語を続けて読み上げられる事になり、とても煩わしく感じられてやめました。W3Cの最新の勧告であるXHTML 1.1から、ルビ要素が取り入れられました。これと、音声ブラウザ用のスタイルシートを組み合わせれば、巧くいくのではないかと思い、やってみました。
具体的には、XHTML 1.1で、次のようなコードにしてみました。
<ruby>
<rb>拭漆</rb>
<rp>(</rp>
<rt>ふきうるし</rt>
<rp>)</rp>
</ruby>
これに、media="aural"
と指定したスタイルシートを用意して、次のように漢字の部分(rb
でタグ付けした部分)を読まないように指示します。
rb {volume:silent;speak:none;}
結果は、ダメでした。しょくうるし、ふきうるし
と両方読み上げられてしまいます。そもそも、ホームページリーダー3.02では、スタイルシートが動作しないようです。
ただし、2回同じ単語を読み上げられる煩わしさを差し引いても、こちらの意図した読みを伝えた方が良いのか悩む所です。また、やがては音声ブラウザでも、スタイルシートが機能するように改善されるでしょう。また、視覚表示ブラウザでも本来のルビとして機能するのは、Internet Explorar 5.0以降だけですが、Mozilla でも、Opera でも、代替え措置であるrp
で、指定した中に、ルビの内容を表示する機能は持っています。これは、これで難しい読みの単語の読みを指定するのに有効です。サンプルで作ったファイルをおいてありますので、皆さんのお使いのブラウザで、どう表示されるか、試してみて下さい。
このルビ要素を導入するには、文書型定義を、XHTML 1.1 に移行させなくてはいけません。まあ、それは簡単ですし、後方置換を考えた無駄な要素や属性を排除して、モジュール化という方向を定めた XHTML 1.1 は、とても魅力的です。ただし、name
とか、width
といった属性が使えなくなると言う点で、現役のブラウザが対応しているかが、気になります。しばらく悩みます。
このページを含むサイト全体を、XHTML 1.1 に移行し、適宜ruby
要素を使っています。
2002年10月26日、パソコン日誌に掲載。