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視聴に使ったソフト

ユニットの聴き比べに、一応ソフトをあげてみたという事です。何もこればかり聴いていたわけではありません。リートが二つもありますが、私自身が好きなのが第一ですが、人の声を聴くとそのユニットの癖などが比較的分かりやすいように思えたからです。

アーメリンク・ シューベルト歌曲集

アーメリンク・ シューベルト歌曲集
アーメリンク・ シューベルト歌曲集
  • エリー・アーメリンク(ソプラノ)
  • ダルトン・ボールドウィン(ピアノ)
  • 録音 1972年6月〜1982年7月
  • philips 17CD-36

オランダ生まれのソプラノ エリー・アーメリンクの歌うシューベルトの歌曲集です。録音は1972年6月から1982年7月のものが納められています。廉価版として編集されたものです。1928年生まれのアーメリンクが、40代半ばから50代にかけての録音になります。比較的、音楽家としての盛の短いとされる女声声楽家としては既にその絶頂期は過ぎていたのかもしれません。

今時の人間拡声器のような驚べき声量と音程の持ち主ではなかったようですし、その容姿もアイドル的な人気を集めるものではありません。きっと『魔笛』の"夜の女王 "は似合わなかった事でしょう。ステレオタイプな水車に木靴と民族衣装をまとったオランダのお母さんと言ったイメージがピッタリはまる感じです。ただ、その少し鼻にかかった艶やかで柔らかいサテンのような美声はとてもチャーミングで素敵です。夜、ウイスキーを飲みながら小さな音でこのディスクをかけると、アーメリンクが私一人のために歌ってくれている様な幸せな気分になります。

philipsには、新しいアーメリンクの録音のディスクもあります。これは、1988年の録音です。私は、これを一回かけたきりでそれ以降聴いていません。あのサテンのような艶やかな潤いが失せてしまった気がして、悲しくなったからです。再生する装置によっては古いディスクでも、そんな風に聴こえる事があります。もちろん、そんな物はボツです。でも、私自身がもっと齢を重ねれば、この新しい録音が心地好くなるかもしれません。

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インバル指揮・ マーラー 交響曲第4番

インバル指揮・ マーラー 交響曲第4番のCDジャケット
インバル指揮・ マーラー 交響曲第4番
  • エリアフ・インバル指揮
  • フランクフルト放送交響楽団
  • 録音 1986年10月10日、11日 フランクフルト アルテ・オパー
  • denon 00CO-2891

今は、海外の有名ところのオーケストラのチケットをただでくれると言われてもマーラーの交響曲など聴きに行かないでしょう。このインパルのマーラーは、発売当時その録音をめぐって随分話題になりました。2本のマイクだけを使ったワンポイントステレオ録音という方式を基本にしているそうです。当時既にオーケストラの録音では複数のマイクを設置し、様々な楽器の音を拾いミキシングするというマルチマイク方式が主流でした。その中で、あえて2本のマイクで自然な音の響きを収録し、加工を行わないという方法をとったのです。雑誌などの評価は概ね好意的でしたが、『レコード芸術』誌上で故高城重ミさんが、実際のスコアーを例に、この録音ではここのシンバルの音が聴えないと反論していました。

私自身は、金管楽器が頭の上で鳴るような、指揮台の前にしゃがんでオーケストラを聴くとこんな風に聴こえるんだろうかと言った感じの録音が大嫌いだったので、このデンオンのシリーズの録音はいいなと思いました。ライナーノートを見ると、実際には、2本のマイク以外にもいくつかの補助マイクを使って収録していたらしいのですが、この4番の交響曲だけは完全に2本のマイクだけで録ったとあります。加えて、マーラーの交響曲の中では、粘着質なくどさが比較的少ない方に思えますので、録音の自然さもあって聴く気になれます。

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フィッシャーディースカウ・ シューベルト歌曲集

フィッシャーディースカウ・ シューベルト歌曲集のCDジャケット
フィッシャーディースカウ・ シューベルト歌曲集
  • ディートリッヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)
  • ジェラルド・ムーア(ピアノ)
  • 録音 1957年8月5日 ザルツブルグ・モーツァルテウム
  • ザルツブルグ音楽祭ライブ モノラル
  • ORFEO C140 101A

1957年のザルツブルグ音楽祭のライブ録音。当然モノラルです。ライナーノートによるとザルツブルグ音楽祭でモーツァルテウム講堂におけるコンサートを放送用にライブ録音したORF(オーストリア放送協会)のアルヒーフに所蔵されていたマスターテープからデジタル・リマスタリングしたものとあります。

聴いてまず驚くのは、若きフィッシャーディースカウの声のきらびやかな瑞々しさです。1925年生まれのディースカウは、このコンサートの時32才と言う事になります。私などの知っているディースカウというのは、70年代初めにドイツ・グラモフォンに入れたいくつかのリートのアルバムでした。それに比べても、声の伸びやかさや輝きが全然違います。このコンサートのディースカウはいくらでもあふれでる清水のような輝く声を、ひたすら抑制することに努めているかのようです。コンサートも終り間近の「春のあこがれ」など聴くと本当にそう感じます。

もう二十年以上も前になりますが、私は一度だけディースカウのコンサートに行きました。ウォルフガング・サバリッシュのピアノ伴奏による『冬の旅』でした。チケットは当時で20,000円だったと記憶してます。その一年程前に出かけたペーター=シュライアーのコンサートが10,000円程度だったので、なにか法外な価格に思えました。ただ、もうこれが実際にディースカウを聴く最後の機会かもしれないと思い、随分無理をして出かけた記憶があります。コンサートでのディースカウは、なにか無理をして頑張って声を出して歌っているという感じがして、正直楽しめませんでした。この頃、ブレンデルを伴奏者に録音した一連のディスクも、同じような感じがします。この時は、むしろ、伴奏のサバリッシュのピアノの音が粒だってとても綺麗だった事が記憶にあります。

このディスクの録音は本当にすばらしい。もともと現地のラジオ放送用のものとの事です。音量の大きな所では、音が割れたりします。それもあってか、音のレベルが曲によって揺れています。おそらく、録りながらマイクの感度を適当に調整していたのでしょう。しかし、これをモノラルで再生すると本当に生々しく臨場感あふれる音がします。ある小さなホールに視聴用の平面バッフルを持ち込んで、それにgoodmansaxiom 201というユニットをつけてこのディスクをモノラルで再生してみました。月並みな言い方になりますが、そこで若きディースカウが歌っているという錯覚すら覚えました。これを聴くと、あらためてこの50年間、音楽の電気的な録音・再生の技術など基本的には少しも進歩していないと、あらためて思います。

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オッター シューベルト歌曲集

オッター シューベルト歌曲集のCDジャケット
オッター シューベルト歌曲集
  • アンネ・ゾフィー・フォン・オッター(メゾ・ソプラノ)
  • ベンクト・フォシュベリ(ピアノ)
  • スウェーデン放送女声合唱団
  • 録音 1996年6月
  • UCCG 3476

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アルボス《樹》/アルボ・ペルトの世界

アルボス《樹》/アルボ・ペルトの世界のCDジャケット
アルボス《樹》/アルボ・ペルトの世界
  • ビリヤード・アンサンブル
  • ギドン・クレメール(vn)
  • シュツットガルト国立管弦楽団金管アンサンブル
  • クリストファー・バウアーズ=ブロードベント(org)、他
  • 録音 1986年3月、4月、1987年1月
  • J32J 20224

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武満 徹 / ギター作品集成 1961〜1995

武満 徹/ギター作品集成のCDジャケット
武満 徹 / ギター作品集成 1961〜1995
  • 鈴木大介=ギター
  • FOCD9114

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