材質 | クリ |
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仕上げ | オイル・フィニッシュ |
サイズ | 幅・800×奥行・380×高さ・1000(mm) |
価格 | \150,000 (ユニット別・1本) |
もともと自分の道楽用に作ったものです。厚さ27ミリのクリの無垢板の平面バッフル型スピーカーシステムです。ジャンク!フルレンジユニットの楽しみ にあるように、手持ちのスピーカーユニットを取りつけて音楽を聴いています。
前から見ると、ただの板に穴を空けただけのものですが、背面は複雑で強固な補強をしています。言うまでもなく、無垢板を使う以上必要となります。机の天板の加工と同じように、吸付き桟という組手で、無垢板のバッフルの収縮を逃がしながら反りを押さえています。
30cmのユニットは、バッフルに直接取り付け、それ以外の小口径のユニットはサブバッフルを介して取りつけます。
四辺いずれを下にしても設置出来るようにしてあります。それにより振動板と床の相対的な位置関係が変ります。
バッフルの開口部分は、二本の桟を残す形で穿ってあります。これだけで、ずいぶん加工の手間がかかるのですが、フルレンジユニット以外のウーファユニットを取りつけた際に、ツイータを取りつけ仮想同軸の配置をするためです。私は、フルレンジもしくは同軸のユニットが好きで、どうも、二次元的にユニットが別々に付いたものに拒否反応があります。
音は、好き好きですから何ともいえません。この種の平面バッフルは、振動板とバッフル端の距離により低音域でのピークやディップが出やすいと言われています。また、ある音域から下の周波数では、回り込みにより全く音がでないとされます。理屈ではその通りなのですが、実際には床や背面、側面の壁やの影響もあって、極端なピークもディップも感じません。ステレオ用に二つのバッフルを並べると、その相互の関係もあります。
個人的な感想を述べると、背面に不用な負荷のかからない、またバスレフとかバックロードホーンと言ったインチキな方法で低域を補わない伸び伸びとした鳴り方は、たいへん心地好い。これまで、密閉箱とかバスレフタイプの箱をいくつか作ってきましたが、もうああした窮屈な音には戻れないと感じています。
ただし、取りつけるユニットは選びます。軽い振動板で高能率の音の抜けの良いユニットが必要です。最近の、低能率の重い振動板のユニットの場合、バッフルの廻りに音がへばり付いたような、つまらない死んだような音になってしまいます。